両手がぎりぎりつくくらいの大きな背中に手をまわすと、凌は一度振り向いてからバイクを発進させた。
さっきより少しゆっくりなスピードで、
生ぬるい風が頬を抜けながら
スローモーションみたいに街の景色が移り変わっていく。
今、凌は何を考えてるのかな?
明日のこと?
それとも今日のことを思い出してる?
もしかしてもっと先のこと?
あたしが抱きしめる大きな背中は何も語ってくれないけど
その中に少しでもあたしがいたらなーなんて思うよ。
.
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…