「いよいよ真っ暗だねぇ」
街から少し離れたこの海辺では、無数の星がキラキラと輝く。
雲一つない夜空が、明日の晴天を予想させた。
「そろそろ帰るか?」
残り少なくなった手持ち花火をみた凌が言った。
「最後は線香花火ねーえ♪」
「負けたやつ帰りに全員分ジュース!」
「えー!それ、負けれないよ」
「俺は勝つから別にいーよ」
余裕そうに凌が笑う。
「ゆったなお前!聞いたお前ら!?
凌が負けたら次の晩飯もゴチ」
『あざーっす☆☆』
凌に向かっておおげさに頭を下げると、章太がとばっちりをくらっていた。
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