夏休みも終わりに近づいた、
高校1年の夏の初め。



………太陽が眩しい。
部屋の中へ惜しげもなく差し込む日差し。
加えて、乾いた空気と額ににじむ汗が、夏の訪れを感じさせた。


極めつけはクーラーのひとつもないあたしの部屋。



「あーっつーいー」


親友の愛子は、ペンを握っては置き、『暑い』と繰り返す。



心で頷きながら、溜まりに溜まった課題のページをパラパラとめくるあたし。


……これ、終わるもん?




高校一年の夏休みまで、あと少し。


それに比例して溜まっていく予備校の課題たち。


ため息をつきながら、再びペンを置いた愛子を見た。





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