「………いっそ、ペアでって言っといたほうがよかったな」 後悔の念に襲われ、切望のため息をつく。 ショッピング、ハンバーガーショップ、ゲーセン。 何とも色気のないデートになったものだ、と自分自身を嘲笑う。 だが、それはそれで楽しかった。 いつかは消えるこの思い出と想い。 それを忘却の彼方からつなぎとめる何かを、手に入れた気がした。