「………なんか今日あったか?」 形は違うけど、そういうことを訊いてくる。 まるでなんかがあってほしいと願うような口調で、決まって私も同じ答えを返すのだ。 「なにそれ。どういう意図で訊いてんの?」 と。可愛げのない言い方だと自分でも思う。 べリアルは不満げに顔をゆがめたのかと思えば、それ以上何もいわずリビングに引っ込んでいく。 私はそのつど、?マークを頭上に浮かべるのであった。