見上げてみると、雲ひとつない空からの日光を塞いでいる影がいる。 しばらく言葉もなかったが、それがベリアルと分かると納得した。 屋上と校舎をつなぐドアがくっついている小さな雨しのぎの屋上に座っていたのだ。 いかにも不良がやりそうなことである。 黒い髪を垂れ流し、胡坐をかいてこちらに身を乗り出してくるベリアルに苦笑する。 「ずいぶん身軽だね」 登っては危ない、と心配性な校長が上には登れないようにハシゴなどの類はすべて撤去しているはずだ。