かっこいい、と私は心の中で呟く。 樹君の後姿を見ているだけで心安らぐというか、もう癒しだよ癒し。 この荒んだ生活で唯一の安らぎがまさしく樹君なのだろう。 私のすべては彼のものになるという運命で形成されてきたんだ! 「気持ち悪いナレーションしないでくれる?口縫うわよ?」 ふさぐではなく縫うときたか月緋。 しかしそんな暴言にもめげず、生きていられるのはすべて彼のおかげで。