「………うっす」 長いだけあって、寝癖も相当。ボッサボサの黒髪を掻き毟りながらべリアルはあくびをかました。 「………うん」 昨日の恨みを忘れたわけじゃなく、あいさつは曖昧に済ます。 そのままべリアルは洗面台に消えた。水が流れる音がする。 制服のリボンを指でつまみ、軽く整えた。