あくまで天使です。



差も面白そうに彼はけらけらと笑い声をあげた。


私は笑えなかった。


神様のことを思うと、胸が詰まってきてしまう。


「………それで、なんでここに来たの?空中散歩中?」


さりげなく本題へ入ると、べリアルは思い出したような顔つきなった。


彼は自分の落ちた羽を指でもてあそぶ。くるくると回転する純真の羽。


「俺ちょっとやらかしちまったんだよな」


「何したの?」


私が淹れたコップに手を伸ばすが、空だったことに気づいて手を引っ込める。


べリアルは言いにくそうに羽に息を吹きかけた。


「ちと神とやりあっちまったんだよ」


「それで追放されたの?」


瞬きをする。べリアルはとんでもないといった感じでかぶりを振った。