あたしと李玖は高校1年生。 でも、クラスが違って、あたしがA組で李玖がD組。 あたしは毎朝、李玖に会いに行く。 挨拶から始まって、たわいもない話をして(一方的にあたしが話してるだけだけどね 涙)、予鈴とともに帰って行く。 李玖は基本、無愛想だ。 あたしの友達には『どこがいいの?』なんて聞かれるけど、 優しいし、何より、たまに見せてくれる笑顔が、あたしは大好きだった。 ――そんな毎日が過ぎていった。