「それにしても、葉山のどこがいいのかねぇ…」
「そんなの決まってるじゃん! 李玖は優しいし、かっこいいし、それに……」
「あーっ、分かったから! もう聞き飽きたよ…。
で、告白するって? いつするの?」
聞き飽きたって…。聞いてきたのあおちゃんなのに…。
そう思いながらもあたしは、
「今日!」
と、元気よく返事する。
「今日っ?!」
「うん! 放課後に呼び出そうと思って…」
「…唐突なところは杏樹らしいっちゃ杏樹らしいけど…。まあ、頑張ってね」
そう言って笑ってくれたあおちゃんに、ホッと安心する。