1月18日の朝、真穂は麻子に起こされずに二階から降りてきた。
真穂は、就職先が決まらなかった。
今日、先日うけた就職試験の結果がわかる日だった。
真穂は、眠れなかったのだ。
「どうしょう。」
カップに入ったコーヒーを口に運んだ。
「大丈夫よ。」
麻子はその言葉しかかけれなかった。
真穂は、ため息をついた。
「いってきます。」
渉と健が出ていった。
「学校に行ってくる!」
真穂は急に立ち上がった。
そして二階に上がって行った。
「あかり〜、起きなさい!」
麻子がいつものように叫んだ。
「お母さん、おはよう。」
あかりが、麻子の声だけで起きるのは珍しい。
「雨…いや、雪が降る!」
啓悟が二階から降りてきたあかりにびっくりしていた。
衛はびっくりして、開いた口がふさがらない。
「いいじゃない、私だって早起きするわ。…本当は真穂に起こしてもらったの。」
あかりは、麻子からコーヒーの入ったマグカップを受け取った。
「大丈夫かなぁ?姉ちゃん。」
啓悟は心配していた。
麻子も不安だった。
その不安が的中した。