「鈴音のも見せてよー」

「え、私のは…」

そんな可愛くないんだけどな…

そう思いながら日記帳を
取り出しみんなに見せた。

「鈴音って珈琲好きだっけ」

「珈琲って苦いよね」

みんな、精一杯の誉め言葉(?)
ありがとう!

「これね、ふってみてよ」

私のなのになぜか明菜が
得意気に言った。


リンっ…


綺麗な鈴の音が教室に響いた。

「鈴の音だ!」

「鈴の音…鈴音!」

「鈴音に合ってるよ~」


みんなが笑う。

こんな地味な日記帳でも
なんとかみんなの話の話題に
なってくれたみたい。