そして不気味に笑いだす



そして口を開いたと思えば…



「前見た時は小さかったのに…」



と意味深なことを言い出す



頭の上に「?」を浮かべていれば、もう一度口を開いて



「十年前のあなたのおばあ様が死ぬ瞬間


私もいましたから



こんどは…」



ニヤリ、と笑いながら銃をしっかりと持ち直す


視界の隅に、潤があたしの方向に走り出すのが見えた



…!!


この間の、シャンデリアが落ちてきたみたいにあたしを庇うつもりじゃ?!



という考えが出てきて、一気に焦る



さっきまで自分が死ぬには冷静だったが焦り出す心は止まることを知らない…


そんな潤に気がつかないまま男は最後に…













「あなたの番ですね」





と言った声と同時に




男が引き金を引いた




閉じようとする視界に潤がまだまだ遠くに居るのが写り、あたしの代わりに犠牲にならなくて済んだことを確認する



それと同時にホッとして


あたしは目を完全に閉じた