Side 秋
恋華の寝顔を見たのはいつ以来だろ。
恋華は誰よりも人を失うことを
恐れている。
涙のあとにそっとキスを落とす。
その時、コンコンとドアをノックする音が聞こえた。
ドアを開けるとそこにいたのは
高倉龍牙…
「あの恋華いますか…」
心なしか前よりは落ち着いて俺を見る。
「恋華は今寝てるよ。何か用?」
「なら丁度よかった。少し杉田先輩に聞きたいことがあって…」
このまま入り口で立たせるのも
なんだから部屋に入れた。
「それで話って…恋華のことだよね」
それ以外彼が俺に話なんかない
彼はうなずき話しはじめる。
「恋華と…先輩の関係をそして恋華の過去を…教えて下さい。」
「恋人、正確には恋人だった。」
その瞬間彼の顔はガラリと変わった。
どこか悲しげなそんな感じだった。
それから恋華との日々、繋がりあったことそして事故の事も全て話した。
「でも、恋華の苦しみはこれだけじゃない。人を本気で愛せないのは、お兄さんが原因だ。」
「お兄さんって尋音先輩のことですか?」

