【完】キミがいた夏〜Four years later〜




エントラスで待っていて、裏口から上がられては堪らないと思い、マンションの住人が出てきたところを入れ違いに渚の部屋の前まで来ていた



この間の美鈴を待っていた時と違って、渚はいつまでたっても帰ってこない



そうそう上手くはいかない


でも夏だからよかった



夜風が心地よくて、いつまででも待っていられる気がした



けれど待っていられる理由は他にもある

それは、待っているのが渚だから



もう自分の気持ちを抑える必要がないのかと思うと心は少し弾んでいた



渚に会ったら何て言おう



自分の気持ちを言ってしまおうか?



何をするでもなく渚のことだけ考えているとドンドン時間は過ぎていく



そしてどれくらい時間がたったのだろう



不意にエレベーターから人の出てくる気配を感じた