【完】キミがいた夏〜Four years later〜





「源氏名は『アサミ』
これだけ情報があれば何とかなるだろう?」



そう…


それは私が考えていたことと同じ



車であの海まで来れる範囲と言えば、そう遠いところに住んでいるわけでは無さそうだ



そして変わり果てた派手なメイクと



三池くんのスーツと黒塗りの車



『アサミ』という名前が偽名ではないとしたら?



多分、この近辺で美鈴は夜の仕事をしているんじゃないかってこと



「その情報はどこから?」



希美ちゃんの声は高い筈なのにどこか沈んで聞こえる


その顔もどこか浮かない顔をしていて、驚いているのとはまた違うように思えた



「昨日、美鈴に逢った」


「え!?」


「すごい派手なメイクをしてて…」



三池くんが傍らに居たことは口にも出したくないようだ