「源氏名は『アサミ』
これだけ情報があれば何とかなるだろう?」
そう…
それは私が考えていたことと同じ
車であの海まで来れる範囲と言えば、そう遠いところに住んでいるわけでは無さそうだ
そして変わり果てた派手なメイクと
三池くんのスーツと黒塗りの車
『アサミ』という名前が偽名ではないとしたら?
多分、この近辺で美鈴は夜の仕事をしているんじゃないかってこと
「その情報はどこから?」
希美ちゃんの声は高い筈なのにどこか沈んで聞こえる
その顔もどこか浮かない顔をしていて、驚いているのとはまた違うように思えた
「昨日、美鈴に逢った」
「え!?」
「すごい派手なメイクをしてて…」
三池くんが傍らに居たことは口にも出したくないようだ



