いつもならこのぐらいのこと、泳いで回避出来ないことはない けれどボードに少し頭をぶつけたのか上手く体が動かなかった バカな… ずっと順調だったのに、ここで終われるわけがない けれど自分の意思とは反対に無情にも意識は薄れていく 美鈴の顔が浮かぶ また悲しませたくない キミの笑った顔が見たいんだ だから俺はここで終わるわけにはいかないんだ チリチリン──……‥‥ その時… 鈴の音が聞こえた気がした 俺はその音の方に手を伸ばす そして意識はそこでプッツリと途絶えた