「何…?どうかしたんですか…?」 言い様のない不安が胸に込み上げてくる 聞きたくない言葉の先を促したけれど、すぐに耳を塞いでしまいたい 電話の向こうの都さんが少し言葉を切って深呼吸する 「落ち着いて…聞いてね…」 目の前の渋滞が少しずつ空けていく 「渚が…高波に巻き込まれて…」