美鈴が着替えてから一緒にビルを出ると、いつしか空から小雨が降り出していた 「…雨か…これぐらいなら中止にはならないかな」 私はそう言うと、美鈴を連れて車まで急いだ 美鈴はまだ浮かない顔をしていたけれど、腕を引っ張る私に抵抗は見せなかった 彼女なりのケジメを付けようとしているのかもしれない これがどういう結果を生むとしても、本当にこれが最後になるだろう 私はそう思いながらいつもより張り切ってエンジンをかけて車を発進させた