でもトビーさんは美鈴を見ても何の反応も示さなかった
それは当たり前かもしれない
美鈴の風貌はあまりにも変わり過ぎていたし、美鈴も顔をずっと下に向けていてトビーさんを見ようとしなかった
俺も別段何をすることもなく、美鈴の近くで2人の成り行きを見守った
「…あ…えっと…」
その状況に焦っり出したのは他でもないトビーさんだった
「…あの…あ!汚いところだけど上がって?」
美鈴にそう言うと、テイクオフに向かって勢いよく手をかざしたトビーさん
「ふっ…ククッ!」
俺はその初めて彼女を家に招いたような挙動不審なトビーさんのセリフと態度に、思わず吹き出していた
「渚!てめ!何笑ってやがる!」
「だってトビーさんが焦ってるから」
「焦りもするだろう!お前が美鈴ちゃん以来、女の子を連れてくるなんてなかったんだから…あっ!」
そこまで言ってトビーさんが、慌てて自分の失言に口を塞いだ



