音の方に顔を上げると、Tシャツを着て戻ってきた渚がバツが悪そうに私を見下ろしていた 「何と言うか…」 「………」 「…いらっしゃい」 「ぷっ…」 私はそんな間の抜けた渚のセリフに吹き出していた 「笑うなよ…とりあえずあがって、お茶入れる」 どうしよう… 自分の気持ちが止められない 渚の近くにもっと行きたい 美鈴… どうしていなくなったりしたの? こんな人をどうして一人残して行ってしまうことができたの? 私ならそんなことしない 彼を誰にも渡したくないから… きっとどんなことだってする