【完】キミがいた夏〜Four years later〜




暫く車を走らせて、コインパーキングに車を止めると
2人で入ったのは、駅通りの小さな喫茶店



カランカラン──……‥‥



古風な鈴の音と、香ばしい豆の香り



「お久しぶりです」


「おお、ヒロヤ~元気だったか?」



どうも三池くんの知り合いの店のようだ


私たちは通りが見える、窓際の席に通されてアイスコーヒーを注文した



「何か雰囲気のある店だね」



テイクオフを思い出すな…


そんな落ち着いた雰囲気に緊張が少しずつ解れていく


そういえば最近テイクオフにも全然行ってないな



「昔、アルバイトしてたことがあって…」


「そっかぁ~だからお店の人と仲がいいんだね」


「うん…」



三池くんはそこまで言うと、いったん窓の外を見てから再び口を開いた



「昔、美鈴もここに来たことあるんだ」



え…?