【完】キミがいた夏〜Four years later〜





「それから美鈴はよく働いたわ~
父親が多額の借金をしたせいで絶縁状態になった親戚に、少しでもお金を返したいとか言って…
いくら子供でもそんな義務はないのよって言ったんだけど…」




美鈴らしいと言えば美鈴らしい…


控えめに見えて、芯はすごくしっかりしている…




「とくにとびっきりの美人だったからうち店のナンバーワンになるのもそう時間はかからなかった

私の彼もそんな事情を一緒に聞いてたせいか、すっかり美鈴贔屓になっちゃってね…
今では本当の妹のように思ってるみたいよ~
お店でも変な客には絶対つかせないし」


「お店にいるんですか?」


「あら?入り口にいたのに気づかなかった?」



沙羅さんがキョトンとして俺を見る



え?



入り口って…



「あ…!?」



もしかして沙羅さんの彼氏って…



「あのオールバックのボーイ…」


「ふふ…あたり!
あなたのことも話しておいたのよ~
イケメンが来たら通してねって」


「通りで…」



すんなり受け入れてくれるし、追いかけてもこないはずだよ…



「ボーイとの恋愛はご法度じゃないんですか?」


「もちろんよ!だからお店の子には内緒よ」



そう言って沙羅さんはウインクしながら口元に人差し指を当てる