「それから美鈴はよく働いたわ~
父親が多額の借金をしたせいで絶縁状態になった親戚に、少しでもお金を返したいとか言って…
いくら子供でもそんな義務はないのよって言ったんだけど…」
美鈴らしいと言えば美鈴らしい…
控えめに見えて、芯はすごくしっかりしている…
「とくにとびっきりの美人だったからうち店のナンバーワンになるのもそう時間はかからなかった
私の彼もそんな事情を一緒に聞いてたせいか、すっかり美鈴贔屓になっちゃってね…
今では本当の妹のように思ってるみたいよ~
お店でも変な客には絶対つかせないし」
「お店にいるんですか?」
「あら?入り口にいたのに気づかなかった?」
沙羅さんがキョトンとして俺を見る
え?
入り口って…
「あ…!?」
もしかして沙羅さんの彼氏って…
「あのオールバックのボーイ…」
「ふふ…あたり!
あなたのことも話しておいたのよ~
イケメンが来たら通してねって」
「通りで…」
すんなり受け入れてくれるし、追いかけてもこないはずだよ…
「ボーイとの恋愛はご法度じゃないんですか?」
「もちろんよ!だからお店の子には内緒よ」
そう言って沙羅さんはウインクしながら口元に人差し指を当てる



