「美鈴が家に帰ると、父親はいなかったらしいわ…
ううん…正確に言えばすぐに見つからなかった」
──え…?お父さん?
『まさか、危険を察知して出ていった?
なんて思いながら、月明かりだけを頼りに部屋の中に足を踏み入れました
この時はもう、電気も止められていたんで…』
──お父さん!お父さん!?いないの!?
ガッ───……!!
『そんなに広くない一間の部屋で、どれだけも歩き回らないうちに何かにつまずいて転けて…』
手に広がるヌルリとした嫌な感触と異臭
『…目の前には…』
「美鈴はそこまで言うと、洗面所に走って行って吐き始めたわ…
私はそれを見てすぐにわかったの…」
────お父さんは血を吐いて絶命していた



