【完】キミがいた夏〜Four years later〜




「綾香…」


「美鈴…ひどいじゃん…」



私は込み上げてくる憎悪を押さえる方法がわからず、そんなことを口走っていた



「違うの…綾香…」



美鈴は顔を真っ青にして弁解しようとしていたけれど、今の私にはそんな言葉
到底届かない



「もうどうでもいいような顔して…こんなのって…ひどい…」


「…っ…」


「綾香…違うぞ?」



私たちの間に入るように渚が立ち上がって私の方に一歩近づいた



「嫌がる美鈴を無理矢理ここまで連れて来たのは俺だ…美鈴は何も悪くない…」



そう…


そうだよね


いつだって美鈴は何も悪くない


だっていつだって美鈴は何もしないから


ただ何もせずに


怯えて小さくなって


それだけで渚を動かしてしまう