【完】キミがいた夏〜Four years later〜





そして思いきって聞いてみようと、口を開きかけた時




「美鈴のところ行ってきた」



え?



突然発せられた大きな声に驚いて渚を見る



渚は相変わらずソファーに体を預けたまま顔を手で覆っているせいで、見た目では起きているのか寝ているのかも分からない



まるで寝言のようなその言葉に私は返事もしないで、ただグラスを握りしめたまま渚の姿を見つめていた



いや…だいたい予想が付いていた話だから何て答えたらいいのか分からず、結果黙って渚の次の言葉を待つことしか出来なかった



けれど次に渚の口から出た言葉で、渚のこの状態のワケを知ることになる





「三池と結婚するんだって」







━━━━━!?




結婚…?



「意味わかんねーだろ?」



渚は何が可笑しいのか、笑っていた



そんな、いつもとは違う余裕のまったくない渚




『橘先輩がもし私のところに来たとしてもそれが最後になる』




美鈴が言っていたのはこのことだったのだ