「片付けないでくださいよー!
ジンくんもなんとか言ってくださいよー!」



レインにしがみつきながらデスクで仕事中の書斎が主、ジンに訴える。


しかし彼は処理中の書類から顔を上げることなく「んー」とだけ返事をした。



「雛人形って厄除けにもいいらしいんですよー!
仕事柄危険が伴う君たちに少しでも厄払いを!」


「君たちって何ですか。
あなたもでしょうアルファ副官」


「僕には沢山の見えない守護霊一同がいるから大丈夫ですよ。」


「出ましたか。
一体どちらにいらっしゃるのか、会ってみたいものですね」


「いますよ、ほら。
君の右肩に」


「ああ道理で肩が重いと思った」


「叩くなぁっ!」




アルファの見えない友人は、わけもなく叩かれて泣きながらレインから放れていったのである。


ごめんねごめんねと繰り返すアルファであるが、端から見れば狂人に等しく。