何とも言えない沈黙が、あたし達を包む。


あまりにも顔が熱くて、耳まで熱を帯びている事に気付いた。


目の前にいる香坂君も、顔を真っ赤にしていたけど…


「今度は奇跡やな……」


彼は不意に呟いて、柔らかく微笑んだ。


「堀川とは運命感じてたけど、両想いになれたなんて奇跡やって思うわ」


香坂君の笑顔があまりにも眩しくて、胸がトクンと高鳴る。


“両想い”って言葉に照れ臭さを感じながらも頷くと、彼がもっと嬉しそうに笑った――…。