「お願いやから、何も訊かんといて……」


ママに家の中に入れて貰ったらしい智恵は、眉をしかめてドアを閉めた。


「あのさぁ、一昨日からずっとおかしいのに、知らん顔出来る訳ないやん!話聞いてあげるから白状してよ。さっさとせな、パーティー始まるやん!」


急かされても全く動く気配の無いあたしに、彼女が困惑顔でベッドに腰を下ろす。


「香坂君と何かあったんやろ?」


一言目で核心を突いて来た智恵に、あたしは仕方なく“あの日”の事を白状する事に決めた。