“私も”なんて素直には言えないけど




こんな日々が幸せで仕方ない




「あっ…」




ふとすぐ側で発せられた声の方に顔を向けると…




……げっ!!




拓実君と繋いでいた手を反射的に離す




「もしかして春?春だよな」




目の前の男は私に連れがいることも気にせず話し続ける




最悪…学校の生徒じゃないだけマシだけどよりによってこいつ…




そう…目の前のこいつは……




私の兄だ……