「離して。テスト勉強しなきゃなんだから」



強く言い放って
手を振りほどいた。





そのまま
帰ればよかったのに。





「テスト終わったら連絡ちょうだい!」



「えっ!?あたし、しな――」




やだ…


麗さんのキス
感情がこもってないの…





「…じゃあな」




いつもの突然のキスで
固まるあたしを置いて
麗さんは帰ってしまった。








おかげで
ますます勉強に集中できるわけもなくて




あっという間に
テストが終わってしまった。