男達に溺愛された女

「朔さんと紫音さんの大事な女さんッスか?」


「…はい。」



桜野先輩は私のほうに駆け寄ってそう聞いてきた。
俯いていたせいか私が蓮だと分からないみたいだ。



「じゃ、行きますか。怪我ないッスか?」


「はい。大丈夫です。」


「バイク乗れます?」


「はい。」


「じゃ、乗ってください。」



桜野先輩は公園を出るまで終始こっちを見なかった。


そのまま紅狼の倉庫に着いた。



「朔さん!!紫音さん!!お連れしました!!」


「お~!!ご苦労だったな!!」


「おい!!こっち来いよ!!蓮!!」



大きい声で私の名前を呼んだのは紫。



「蓮?」


「あぁ。俺達の大事な女の名前だ。」


「早く来い。蓮。」



私は頷いて朔兄ちゃんのところまで走っていった。



「怪我ないか?蓮。」


「心配したんだぞ?」


「ないよ。心配かけてごめんなさい。」



そう言うと朔兄ちゃんと紫は目に涙を浮かべて私を抱き締めた。