そして帰り道。 「犂俶ってさぁ、好きなやつとかいねぇの?」 急にどうしたんだろ? 「いないよ?茄晦は?」 「俺?俺はいるよ。」 そう答えた茄晦の顔はとても優しい顔だった。 よっぽど好きなんだ。 そして、私は思わず聞いてしまった。 「誰?」 私がそう聞くと茄晦は困った顔をして、 「えー。秘密。」 そう言った彼の顔はなんだか切なかった。 これ以上はやめておこうと思い、話題を変えようと考えていた時、 「着いたよ。」 駅についた。