愛SIDE


「じゃあ、頼むな。牧野。」


そう先生は言って私にでかい資料と顕微鏡を渡した。


お、重いです...。


これを理科準備室まで運べと?


ただいま、高校2年生の牧野 愛は困っております。


身長が高いわけでも、がたいがいい訳でもない私にはかなりきつい。


「せ、先生...。これは無理があるのでは?」


私がそういっても、

「ま、お前が授業中寝てたのが悪い。」

とおっしゃるだけ...。


勘弁してよ...。

とぼとぼ廊下を歩き出した。