好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕


和希は、女の人なら誰でも簡単に部屋に呼ぶタイプ


なのかもしれない。



浮かれて付いて来たけれど、冷静になって考えた。


コンビニの向かいの狭い路地を進んで、右に曲がって更に狭い路地を進んでいくと、

古いコンクリート2階建てのアパートが見えた。


「部屋は散らかってるから、ここで待ってて」

てっきり部屋にあがれるものだと勘違いしていた私は、恥ずかしくて一人で顔を赤くした。