あのとき、私を助けてくれた…… ……いや、私に有り得ない言葉を放った男。 「おい、和希(かずき)!」 淳は馴れ馴れしく、店員に声をかけた。 和希と呼ばれた男は、少しこちらを見て、明らかに嫌な顔をした。 「なんでしょうか。お客様」 マニュアル通りのセリフには、全く感情がこもっていない。 「今日も元気に働いているか、偵察に来たんだよ」 淳はどこか、見下したように、和希に言った。