「それでね‥‥今日小春ちゃんを呼んだのには別の理由があるの。」
そう言うと、蒼井さんは少し真剣な表情になりました。
「あの子ね、あまりに長い間入院してたから、新しい病院に移る前に、一日だけ外出許可を出す事にしたの。
そしてね、その日は葉月の誕生日でもあるんだけど‥‥‥小春ちゃんが一緒に居てくれないかなって思ってるのよ」
「私が‥ですか?」
「そう。小春ちゃんにお願いしたいの。」
「でも‥‥そんな大切な日に、葉月は私と居ていいんですか?」
私の問いに蒼井さんは少し嬉しそうに話しました。
「葉月はね‥‥あなたが来てから、なんだか変わって、すごく楽しそうなのよ。」
「えっ?」
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