「どうした?…怒ってるのか?」


ビックリしてる。


「…ごめん。」


自分でも分からない。


本能的というか?生理的というのか?


いつもなら嬉しいはずなのに。


お兄ちゃんの手が気持ち悪かった。


日記の中のお兄ちゃんが本当で、今ここにいる、あたしの知ってるお兄ちゃんは誰?


お兄ちゃんに、日記の内容を確かめたかった。


でも、確かめる勇気なんてなかった。


コレだけは言えるのが、日記は本当だってお兄ちゃん自身の行動が示している。


---医局に居たなんて嘘をついてる事。


あたしには、もう、何も信じるモノなんて無くなった。


この家に居るなんてもう無理!!


こんな現実から逃げたい。


誰も知らない所へ行きたい。


だから家を出よう!!


そう決意した。