あの日から、3日しか経っていなかった。


全てが突然すぎて、何もかも分からなくなった。


それは霧生と冬槻と3人で会ってから3日目の深夜。


ブルルル…

ブルルル…


何度も携帯が鳴っていた。


あまりにもうるさい電話の音に目を覚ました。


「…もしもし。」


寝ぼけた声。


「…ごめん。」


霧生?


ずいぶん声が暗いけど…。


「どうした?冬槻と喧嘩でもした?」


「…違う。……冬槻が。」


口ごもってる。


電話越しにも重たい空気が伝わってくる。


「冬槻先生が、どうしたの?」


まさか大どんでん返しで振られた?


「もう、ダメだ…。」


今にも泣き崩れそう。


「どうしたの?何があったの?!」


尋常(じんじょう)じゃない様子に、やっと目が覚めた。