待ちに待った、霧生と冬槻のデート作戦の決行日。


『大丈夫?霧生は何も知らない顔してるんだよ!!』


『分った。』


最後の打ち合わせメールをすると、わざと10分送れてカフェに行った。


カフェに着くと、まさに美男美女カップルが…。


にこやかに談笑してるじゃん。


これって、あたしが行かなくてもいいんじゃない?


なんて思ったくらい。


でも行くって約束したから顔だけ出しにテーブルの前に立った。


霧生の顔は緊張で目が泳いでる。


元カノだろ?


あり得ない顔なんだけど…。


冷めた目で見てた。


「ところで冬槻先生って、好きな人とかいないんですか?」


満面の笑顔で聞いた。


もうお互い好きなんだから、直球勝負でいいよね?


そんなたくらみとは知らず、少し困惑した顔をして霧生と目を見合わせた。


これって完璧じゃ~ん?!


「…あたしは…。」


口ごもる冬槻。