あの日から、ちょくちょく病院に顔を出してた。


みんなには嫌がられたけど。


理由は冬槻と霧生の復縁作戦のため。


冬槻の周辺を探って、タイミング見計らって霧生にコクらせるんだ!!


霧生はあたしの作戦、信用してないみたいだけど…。


その作戦にもパターンがあって、外科に顔を出して冬槻の行動見て小児科でコソコソと霧生に報告。


手術にぶち当たると何時になるか不明で…。


しかも、どっちかが夜勤や宿直とかだと面倒くさい。


通い始めて2週間くらいだった。


「最近、よく来てるわね。」


冬槻から話しかけてきた。


意外な出来事に、じんわりと手に汗が広がる。


心の中は動揺はしつつポーカーフェイス。


「暇つぶし…。」


いつもと変わらないように、ふてくされた口調。


「そう。てっきり、霧生くん絡みかと思った。」


一瞬にして、あたしの体が凍りついた。


まさか、バレてた?


目立たないように気をつけてたんだけど…。