「避けるって?」


「だって、あたしに関わるとクビになるから。」


「あぁ…。」


…やっぱり。


ちょっと困ってる。


「ご飯食べに行ったの病院関係者に分ったら、クビになるよ?」


「…気にしないんだよね。そういうの。オレは、好きで看護士してるし。他にだって病院はあるだろ?」


真っ直ぐにあたしを見つめる目に、吸い込まれそうになってく。



カッコイイ…。



不覚にも思ってしまった。


あたしには、お兄ちゃんがいるのに…。


「年いくつ?」


我に返って普通に質問した。


「24歳。」


「彼女いるの?」


「フラれたばっかり…。」


「なんで小児科の看護士になったの?」


「子供好きだし、医者になるほどの頭はなかったから。」


「お家どこ?」


「病院の近く。」


ファミレスを出るまでずっと質問してた。


霧生も飽きもせず答えてくれた。


「ねぇねぇ、もう帰るの?」


なんか遊び足りなかった。