「あたしは、行く所なんかもう無いから。…この姿を見たら、軽蔑したでしょ?あたしは汚いから。」



ポツリ…ポツリ…



涙が溢れてくる。


グスッと鼻をすすりながら、強く唇を噛んだ。


「軽蔑ってなんだよ…。軽蔑されようが、嫌われようが利用出来るものは利用しろよ!!」


「出来るわけないじゃ!!こんな姿見られて、知られたくない事知られて、どんな顔して尚吾と会ってればいいの?!」


「オレは変わるつもりは無い!!だから、唯も変わらなきゃいいだろ。」


「できないよ。出来るんだったら、とっくに尚吾と逃げてるよ!!」


「逃げたいんだろ?だったら、逃げればいいじゃねぇか。」


「簡単に言わないでよ!!こんな姿見られてるんだよ?恥ずかしくて情けなくて…。二度と尚吾の顔をまともになんか見れないよ!!」


「オレ達だって、いろんな修羅場をくぐってんだぜ?今まで、その程度にしか見てなかったのかよ!!」


「…そうじゃないけど。お兄ちゃんとヤッてるなんて、汚すぎて可笑しすぎるじゃん。」


尚吾は腕を掴むと、あたしを力いっぱいベットに放り投げた。


あたしの足の上にまたがると、両手を押さえつける。


グッと息を呑むあたし。