スピン☆オフ

これが、お兄ちゃんがあたしに教えて込んできた事。


あの時は分からなかったけど、こんなにもお兄ちゃんが刻み込まれていたなんて。


心の中の抵抗と言う言葉さえ真っ白にしてしまう。


それは一晩中、会えなかった日々を埋めるかのように、激しく熱く求め合っていた。


こんな事、誰にも言えない…。


朝になると、全身を脱力感が襲っていた。


お兄ちゃんは、病院に行ったみたい。


ベットから起き上がろうとした瞬間、変な違和感が首にある。



ジャラ…。



冷たい金属の音が耳に入った。


パッと鏡を見て驚いた。


それを見た瞬間、もう逃げられないと真っ青になった。


前回はドアに鍵を掛けられて、監視カメラが廊下に付けられてた。


だから窓からなんとか脱走したのだ。


今度は完全に動けない。


首には首輪が付けられて、ベッドの足元まで長い鎖で繋がれている。


かろうじて、部屋中を歩き回れる長さの鎖。


ここまで異常になってるなんて…。


やっぱり、尚吾の事を疑っている。


尚吾の安否が心配。