「そんな女はな、現金くれときゃいいんだよ!!!」


いきなり尚吾が大声をあげた。


みんなの目が一斉に尚吾に集中。


「あははははは!!!」


同時に笑い出した。


尚吾は1人、意味も分らずポカンと口を開けている。


「なにが、おかしいんだよ!!」


眉間に深いシワを寄せながら膨れてる。


「だって、普通お金渡せなんて言わないし。」


「そこはさ、別れろって言ってやれよ。」


「やっぱり尚吾はバカだったな。」


3人で、お腹を抱えながら笑った。


「オレ間違ってるか?」


真剣に聞きながら、みんなの顔を見渡す。


「間違ってないけど、そういう問題じゃなくない?」


「じゃあ、紗羽はどういう問題だと思うんだよ!!」


「本当に好きだったら売らないし。その程度の女とは、別れることをお勧め。」


「まぁ…亮太の失恋は、いつもの事だしな!!」


「秀ひどくないか?自分はイケメンだからって…。」


お昼から始まったこの話。


結局、夕方まで笑いながら話していた。


そのまま亮太は夏彌ちゃんからメール来て、頬をピンクにしながら出かけてしまった。


尚吾はイジけて、ソファーに頭から毛布をかぶりタヌキ寝入り。


「そうだ、これ!!」


秀が、突然A4サイズの茶封筒を渡してきた。