あたしが来たら襲えと、この男に命令を下した。


女の子にとって、一番の苦痛を味わせてやるって息巻いて。


案の定、あたしがここに来たってワケ。


ところが襲おうとした女に肘鉄<ヒジテツ>喰らわされ、尚吾の事を聞かれたと思ったら
激しくキスされセックスを誘ってきた。


「女はお古で構わない…。」


意味アリな一言。


まさか俺、人違いしたか?!


尚吾さんの彼女襲っちゃった??


そうなったら、自分がタダでは済まないのが分かってる。


---ものの数秒。


男の頭の中で恐怖の絵が浮かんだ。


尚吾の彼女と勘違いしたらしく、全てを話してくれたってワケね…。



全ては、お兄ちゃんじゃなかったんだ…。


なんか少しホッとしちゃった。