次の日、学校に向かうべく玄関を出た私を待っていたのは、西園寺くんだった。 「―――えっ」 私は、自分の見た物が信じられなくて目を瞬かせる。 口をあんぐりと開けたまま、しばらく西園寺くんの顔を見つめてしまう。 何で? 何で西園寺くんがここに居るの? 「おう、寺島」 そんな私に、西園寺くんは言葉少なに声をかけた。 「どう……して」 やっとの事でそれだけ口にする。 「昨日、あんな事があったばかりだからな。しばらく迎えに来てやるよ」