「それで、結局アイドールとは何なの――――」



 アイドールが、私のものになり、その行動を、「面白がって」眺めていた僅かな時期に、礼子さんから聞けなかった「本質」をミネルヴァに迫った――。


「あれっ、礼子から何にも聞いてないの――」

「聞きそびれたのよ――今更、面と向かっては――――」

「ふうん――――」




「人間の後継者って感じかな――」

「後継者――」

「舞ちゃんや礼子達が死んだ後の世界で、人間の代わりに頂点に君臨する存在って事――」


「その世界で、彼女達は何をするの――――」


「何って――うーん、説明しづらいなぁ――」

「どうして――」

「人間をこの世界から消滅させる事に比重が置かれているから、その後のプランは、詳細には決まっていないんだよ――――でも、言える事はボクもアイドール達も、その後の世界を管理してゆくという事だけは、決められているけどね――――」


「何を管理するの――」



「そのままの世界をだよ――――」

「――――」


「あのね、人間の思考は役に立たないよ――だって、人間はもういないんだから――」

「そうよね――」