ふたりの総長〜恋を知る〜

「い、石山君。降ろして!!自分で歩けるから。」


黒崎は顔を赤らめ、降りようと暴れた。


「駄目だ。おとなしくしてろ。」


俺は暴れる黒崎を気にもせず歩き出した。



「お前らも来るか？」


俺は蝶華の副総長に声をかけた。


「いや、遠慮しとく。詳しいことは今度、凛夏から聞くよ。おい、引き上げるぞ!!」


フッと一瞬だけ笑うと蝶華のメンバーを連れて帰って行った。



黒崎は諦めたのか、いつの間にかおとなしくなっていた。



そのまま車に行くと、後部座席に黒崎を乗せた。



そしてその右隣に弘、左隣に俺が乗り込んだ。



親父達の乗った車が家へ向かって発進した。
黒崎の両親もバイクで親父達の乗った車の後を追う。
俺達はその後を追うように車を発進させた。